これってパスタ好きと言えるのか?
一番好きな食べ物は何?とよく訊かれることがある。
元来、食べ物に好き嫌いはなく、何でも食べる性質。
特に「これが好き」という食べ物もない。
だからこの手の質問には、毎度困ってしまう。
しかしひいきしているのは、麺類だろう。
中でもラーメンは美味しいと感じる。
なので好きな食べ物は「ラーメン」ということにしている。
しかしそのラーメンを凌ぎ、麺類の中では、
パスタの方が好きなのではないかとふと思ってしまった。
パスタはラーメンほどパンチ力がないため印象に掛ける。
だがラーメンを食べたときは、ガツンと印象を与えられる。
でもよく考えてみると、これまでの人生において、
パスタの消費量の方が多いことに気づいてしまった。
学生時代に異常なパスタ消費は始まった。
一人暮らしだったためか、家でほぼ毎日食べていた。
お店で食べることは滅多になかった。
家で食べると、遥かに経済的だったからだろう。
パスタの魅力は毎日食べても飽きない点だ。
ラーメンの場合は、毎日食べれない。
パスタは白ごはんと似たような感覚がある。
パスタはトッピングというか、味付けを変えるだけで、
違った食べ物として楽しめる。
白ごはんも、おかずを変化させるだけで、
毎日おいしく頂くことができるように。
ラーメンもバリエーションは豊富なのだが、
毎日となると遠慮してしまう。
なんか気持ち悪くなってくるのだ。
濃くパンチが効きすぎているためだろうか。
いや、あっさりラーメンでも毎日は食べれない。
なぜかよくわからない。
社会人になってからも、相変わらずパスタを食べていた。
一度パスタの本場イタリアへ旅行に行ったことがあった。
本場の生パスタは確かに美味しかった。
しかし家で食べるパスタと歴然と違うという訳ではなかった。
ラーメンの場合は、お店で食べるのと
家でインスタントを食べるのとでは歴然と差がある。
家で食べるパスタにはある程度のクオリティーがあるということだ。
そういう点でも、毎日食べることができるのだろう。
しかしだからと言って、お店のラーメンを毎日食べるのは辛い。
以前、ラーメン屋をやっている知り合いが、
しばらく店を閉めるからという理由で、
在庫の麺およびスープを私にくれたことがあった。
麺は30玉ほど、スープもデカい鍋ごと持ってきた。
本格ラーメンである。
なるべく早く食べなくてはならなかったので、
それから毎日ラーメンづけの日々となった。
最初はウハウハ気分で至福を感じながら食べていた。
しかし3日もすると飽きてきてしまい、
毎日が拷問と化してしまった。
頂いたスープだけでなく、様々なスープで食べたが、
辛さはあまり変わらなかった。
結局、人に手伝ってもらいながら完食というゴールに
たどり着いたが、「もう日々ラーメンは御免だ」という気分で、
もはやトラウマとなってしまった。
しかし毎日ラーメンは無理であることを悟るにいい機会であった。
こんなことがあって、
ラーメンよりもパスタが好きなのではないかと思ってしまうのだ。
しかし個人的に「好きな食べ物はパスタ」というのは何かしっくりこない。
それは「好きな食べ物は白ごはん」というのと一緒ではないか。
別に「白ごはんが好き」でも何の問題はない。
しかし大抵の場合訊きたいことは、そういうことではないと思う。
例えば、友人か誰かと外食するときやご飯を家で作るときなどに
好きなもの=何を食べるかという具合だと思う。
そこで「白ごはん」と答えても、何の進歩もない。
でも、パスタの場合はそれが成立してしまうという不思議さ。
パスタと白ごはんは似ていて、非なるものと言えてしまう。
したらば、「好きな食べ物はパスタ」と答えても問題なさそうである。
しかし個人的には、何か違う気がしてしまうのだ。
まぁどうでも良いことだが。(笑)
基本的に家でのパスタのソースは、インスタントを利用することが多い。
最近のインスタントソースのクオリティーはかなり高い。
中でも、絡めるだけのソースがお気に入りである。
かなり経済的であることが一つの理由。
レトルトパウチタイプの温めるだけの商品もあるが、
あれは安いのになると化学調味料っぽい後味が
口の中に残るので気に入らない。
さらに尿も変な香ばしい匂いになるのでなんか不気味なのだ。
高いレトルト商品になるとそんなことはなく、かつ、
お店で食べるのと変わらない位のクオリティーを持っており、
ほんとに美味しい。
だが値段が結構張ってしまうという嫌いがある。
まぁそれでもお店で食べるのに比べると破格なのだが。(苦笑)
個人的には常食に対しそこまでのクオリティーを求めてないので、
絡めるソースで十分なのである。
ハイクオリティーなものを毎回食べてしまうと、
贅沢舌になってしまうことも懸念の上でのチョイスだ。
色々述べてきたが、結局のところ何が言いたいかと言うと、
いつの間にかパスタ狂になっていたということだ。
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