マルセイユの治安はヤバい?深夜まで街で遊んでみた
南フランスの中心都市マルセイユは、フランス最大の港町であり、移民系のフランス人が多く住むエキゾチックな都市でもある。
フランス国内でも、「他の都市とは一味違う異色の都市」として捉えられることが多い。
そんなマルセイユは、以前から”治安が悪い”都市として有名。
パリに住むフランス人の友人に「今度マルセイユに行く予定だ」と伝えたところ、「マルセイユに何しに行くのだ?まぁいずれにせよ、十分に気をつけて!」との返事をもらった。
そこで今回は僕自身実際にマルセイユを訪れて、夜に街で遊んでみたりしたので、その治安面はどうだったのかを語ることにする。
マルセイユの昼の治安面
マルセイユでは、昼にいろんなところを歩いた。
ビューポート界隈はもちろんのこと、ノートルダム寺院界隈、アラブ人街のノアイユ地区界隈やサンシャルル駅の南側のエリア、パニエ地区界隈、スタッドヴェロドロームから浜辺のあるラプラージュまで、などなど。
郊外に関しては、友人と車で通過したりした。
(※郊外は外国人旅行者には関係ない場所なので、ここでは割愛)
昼に関しては特段、個人的に治安面の悪さを感じることはなかった。
サンシャルル駅の界隈は「治安が悪い」との噂を耳にしていたので、先入観からちょっと気を張って歩いたが、昼に訪れた感じでは問題なかった。
ただ、サンシャルル駅界隈での”日本人の被害話”も直接耳にしている。
携帯電話(スマホ)をひったくられたり、「中国人は国へ帰れ!!」の言葉とともにアラブ系住民から突然殴られたりといった具合。
※被害者は、いずれも日本人女性。
マルセイユの夜の治安面
マルセイユでは夜の街を散歩したり、ノアイユ(アラブ人街)の東側の地区であるCour Julienへ遊びに行ったりしていた。
Cour Julienは、マルセイユっ子たちの夜の遊び場として人気の場所。
カフェバーが多く、また夜になると、多くのミュージックバーやクラブが営業を開始する。
僕は地元マルセイユの友人と、しばしCour Julien地区で夜を過ごした。
基本的にCour Julienの路上は、オシッコ臭い。
日本で言う”飲み屋街”なので、仕方がないかもしれない。(笑)
そして裏通りの建物の壁はグラフィックアートで満たされており、場所によってはストリートにバッドボーイらしき黒人がたむろしていて、通り過ぎる僕をジッ~と無言で見つめてきたり。
その緊張感がどこか、ニューヨークの治安が著しく悪かった時代を彷彿させた。
何もわからず、最初に一人で夜のCour Julienに訪れたのならば、かなりビビっていたに違いない。
ちなみに僕がCour Julienで夜に遊んでいたとき、一人もアジア人(アラブ系を除く)を見かけなかった。
そのためか若干目立った存在だったために、奇異の眼差しを受けることもしばしあった。(笑)
↑お気に入りのナイトクラブ入口前
結果的に数日間に渡って、Cour Julienのいろんなミュージックバーやクラブを訪れ、深夜まで酒を飲んでは踊ったりした。
そして宿があるオペラ地区まで、暗く閑散としたストリートを一人で歩いて帰っていたが、危険な目に会うことはなかった。
ただ、Cour Julienではドラッグの売人が接触してくることがしばしあった。
深夜に不慣れなエリアを一人で1時間歩いてみた
ある日、地元マルセイユの友人とスタッドヴェロドロームで、オリンピックマルセイユのサッカー観戦を行った。
試合が終わったのは夜の11時。
友人としばし話をした後に別れて、一人でメトロに乗って帰ろうとしたところ、混雑が激しかったため、オペラ地区にある宿まで歩いて帰ってみることにした。
約5kmの道のりをグーグルマップで確認しながら、人通りのない閑散とした街中をひたすら歩いた。
そして宿に到着したのは、深夜0:30。
その1時間の道のりで、治安の悪さを感じる場面は遭遇しなかった。
むしろサッカーの観戦前に、スタジアム近くの路上で興奮しているサポーターたちの群れの方がよほど危険を感じた。(笑)
マルセイユの治安のまとめ
マルセイユで生まれ育った友人が現地のバーでワインを飲みながら、マルセイユの治安について語ってくれた。
僕が「マルセイユの治安って一体どうなの?」と質問すると、彼は「やっぱりそれか・・」という表情を浮かべた。
彼曰く、彼自身30年以上マルセイユに住んできて、何かトラブルを抱えたのは10回ほどしかないとか。
しかも近年は以前と比べて、かなり治安は良くなってきているらしい。
でもニースに一度行った時は、たった1回の訪問でトラブルに遭ったし、パリでは4回の訪問で2回もトラブルに遭ったようだ。
「今ではマルセイユより、パリの方がよっぽど治安が悪い!」と彼は主張していた。
彼は男なので、女性の場合は意見が異なるかもしれないが、いろんな人の話を聞く限り、「たしかに犯罪は存在するので、最低限気を張っておく必要はある。しかし巷の噂ほど、今のマルセイユの治安は悪くない」というのが、彼ら彼女らの一致した意見であった。
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