丸腰の非正規労働者が独立し国際交流を楽しむ。一匹狼で人生を欲望的に生きる一風変わった豊かな生活。

侍バックパッカーとホーミー術士インドに現れる

現代において世界が日本の代名詞として用いる言葉には、
TOYOTA、HONDA、MANGA・・・etcがある。

しかしその中でも異彩を放ち、現代に存在しないのにも関わらず、
圧倒的な人気および知名度を誇る固有名詞がある。

busi
photo creditahilliar via photopin cc

もうお分かりだろう、、、「SAMURAI(サムライ)」だ。

 

インドにあるヒンズー教聖地、バナラシ。

私がゲストハウスの食堂でご飯を食べていると、
一人のキャップを被った日本人が挨拶しにやって来た。

彼はキャップを脱ぎ、開口一番

「どうも!サムライです!!」

頭の中央部分を剃り上げた立派なサムライヘアーだ。

どうやらドミトリールームの新しい同居人らしく、
宿の人間から「日本人が一人食堂にいる」と
教えられたため挨拶に来たらしい。

 

部屋に戻って話を聞くと、
彼はお笑い芸人を目指している関西人であり、
サムライの格好をして、ユーラシア大陸横断中とのこと。

そのパフォーマンス、東南アジアでは結構ウケたらしい。

 

そこで、インドでのウケはどうなのか興味を持ったため、
サムライの散歩にお供することになった。

着替える姿は見ないほうがいいとのことだったので、
ガンジス川のガートで待つことにした。

現地インド人たちが右から左へ、左から右へと流れる。
その流れの中を一人、空気感の異なる人物が通り過ぎていった。

袴を着て刀を腰に携え、中央を剃り上げた頭に新撰組のような鉢巻き姿。
完全にサムライだ。

いい感じにインドの空気感に合っていない。
その場違いな感じは、もはや芸術レベル。
久々に腹を抱えて笑ってしまった。

 

しかしながら、周囲のインド人たちは割とクールだ。
サムライが何か分かっていないのか、
それとも見かけが変なやつを見慣れているのか。

ラッシー屋に行き、普通にプレーンラッシーを飲む。
オーダー時に、店員がニコっとしただけ。

それならこちらから仕掛けることに。

 

街を歩くと、蛇使いのシーク人が路上でパフォーマンスをしていた。
迷わずサムライが向かい、刀を抜く。

大蛇に刀を向け、剣道の時のような雄叫びを上げている。

これはさすがに現地人の関心を引いたらしく、
あっという間に人だかりができてしまった。

なるほど、インド人は動的なものには関心を示す。
人込みの中で行われているものは、動的というかただのアホだが。(笑)

しかし、我々は何かを掴めた感じがした。

蛇使いの営業妨害をしてしまったので喜捨を施し、その場を後にする。

 

関心は誘ったが、笑いは起こっていない。
釈然としないまま宿へ戻る途中、路地裏で一組の親子が目に入った。

このままでは帰れないという思いからか、
サムライが再び刀を抜き、その親子と対峙する。

その刀で斬りつけられるのではないかと、
親子はその大きな目でジッとサムライを凝視している。

そこで「フニャ」っと刀を折り曲げる。

そう、この刀、おもちゃの刀だったのだ。

それに対し騙された思いからか、親子とも爆笑。
腹を抱えて笑っている。

緊張と緩和。
これこそ万国共通の笑いであると象徴する出来事だった。

 

 

4人部屋のドミトリールームで読書していると、
隣りのベットにいるダイスケ氏の方から変な周波数の音が聴こえる。

しかし彼は素知らぬ顔でヒンズー語の勉強をしている。
気のせいかと思い、読書に戻る。

でもやはり気になる音が聴こえてくる。
驚異の唱法、”ホーミー”だ。

ホーミーは喉で独特の波長の音を出すモンゴルの喉歌。

 

ダイスケ氏はモンゴルで習ってきたようだ。

ちょっと教えてやってみたが、シンプルだけど難しい。
すぐに喉を傷めてしまった。

 

インドには風変りで面白い人間を引き寄せる何かがある。

それにしてもこのドミトリー・・・濃い。(笑)

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戸茂 潤(とも じゅん)

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