【閲覧注意】生死を彷徨う腹痛との格闘@インド病気編
このハリドワールという聖地、
ヒンズー教にとっては特別な場所かもしれないが、
外国人として滞在する価値を感じない。
半日の滞在を経て、朝イチでデリーへのバスに乗ろうと決めた。
そして出発日の朝起きると、、、体がダルい。
デリーへのバスは1日に何本かでているため、
しばし寝過すことに。。。
昼頃になって目覚めると、朝よりも身体のダルさが増しており、
おまけに腹痛に襲われる始末。
立つのもやっとである。
ハリドワールからデリーまでのバス乗車時間は5時間ほど。
しかもインドでは到着が2時間押しとか当たり前。
この状態でバックパックを背負っての移動は無理と判断し、
一日出発を遅らせることにした。
日本から持参した正露丸を飲むも腹痛は全く治まらない。
あまりの痛さにトイレでしゃがむも、何も出ない。
そういえばここ2,3日、便秘していることに気づく。
普段は快便派の私からしてみれば異常事態。
その後も寝てはトイレ、寝てはトイレを繰り返す。
やがて腹痛も限界に達し、出さないと死んでしまいそう。
そのためトイレに引きこもり、自分との闘いが始まる。
30分経っても、戦況は依然膠着状態。
私と敵、両者とも全く譲らない。
体力だけが奪われていく。
「う~、う~」(苦悶)
難産状態の女性の気持ちを今なら理解できる。
死にそうだ。
しかもインドのトイレは汚い。
こんなとこには5分も居たくない。
しかし、それも気にならないくらい消耗している。
1時間後、ようやく産み落とされ、闘いが終結。
しかし、それはほんの序章に過ぎなかった。
産み落とした後、気と体力を使い果たしたせいか、
全身の力が全く入らない。
ヨタヨタと歩き、シーツが湿った汚いベットに身を投げる。
しばらく寝ていると、また腹痛が襲う。
腹下りの到来だ。
永遠の別れを告げたはずの”戦場”に再び駆け込む。
用を済ませ、我がオアシスと化した汚いベットに戻る。
正露丸を飲むも、やはり全く効かない。
治まらない腹痛に悩まされながらも今日が山場だと思い、
水だけで一日を過ごす。
しかしインドの腹痛を完全に侮っていた。
翌朝起きると、なんとさらに敵は勢いを増しており、
漏らしてしまっていた。
どうやら夜襲にあったらしい。
しかもお尻の穴が開きっ放しになっているため、
寝てても気を抜くと勝手に出てしまう。
ここまでの腹下りは、かつて経験したことがない。
体温も奪われ寒い、、外は30度あるというのに。
寝てトイレ、寝てトイレを丸一日繰り返し、
体力もかなり衰弱しきっている。
赤痢菌か何かかもしれない。
このままだと死んでしまうと思い病院へ行こうと思ったが、
行く体力さえ持ち合わせていない。
「ここで死ぬと宿の人間に発見されて、
勝手にガンジス川に流されるのだろうか。。。
まさかこういう終わり方になろうとは。。。」
などと思いながら気絶する。
そして目を覚ますと、漏らしている。
バルコニーでは相変わらず、サルが騒いでいる。
悶絶したまま、翌朝目が覚めると腹痛が治まっていた。
身体のダルさも寒さもほとんどない。
どうやら昨日が峠だったようだ。
再び生きれるという喜びで感無量。
この時ばかりはあらゆるものに感謝した。
丸2日絶食していたため、町へ食事に出る。
食べれることに感謝。
食堂で食事していると、外国人が珍しいからか、
私が喜びに満ちていて楽しそうに見えるからか分からないが、
よく話しかけられた。
あれっ、おかしい。
会話の中で笑おうと思っても顔が笑わない。
表情を作る筋肉を使っていなかったせいで、筋肉が働かない。
まさかここまでとは、恐るべし。
しかしながら、再び人とコミュニケーションできることに感謝だ。
まだちょっと穴は緩んでいたが、(笑)
翌朝無事にデリーへ向けて旅立ったのであった。
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