丸腰の非正規労働者が独立し国際交流を楽しむ。一匹狼で人生を欲望的に生きる一風変わった豊かな生活。

インドネパール国境で腐敗した出入国審査官と遊んでみた

時刻は、午前5時。
朝日はまだ顔を出していないため、辺りは薄暗く霧が立ち込めている。
そんな中、バスはインドとネパールの国境の町、ビールガンジに到着した。

kokkyou

人生でこれ以上にない地獄バスであったが、どうやら途中で寝てたようだ。
まさかここは黄泉の国ではなかろう。
<関連記事:ネパール地獄バス>

 

夜明け前なのに、バスの外には人が結構いるのがわかる。
どうやらリキシャの客引きらしい。
しかもまだネパール側なのに、なぜかインド人たちだ。

ネパール側で気持ちをゆっくり切り替えて、
インドに突入しようと計画していたのに。。。

ヤバいことに、バスの中にツーリストは私一人。
他はみんなネパール人かインド人。

 

バスの中にいる時点で、客引きたちに見つかってしまった。
8人ほどの客引きたちが私のところに一斉に群がり、
窓越しに凄いインドパワーで何か言っている。

寝起きでこれはさすがに面倒くさい。
私が席を立つと、彼らは一斉にバスの出口に掛けて行った。

そのやる気、完全にロックオンされている。

 

バスから降りると、客引きたちによる私の取り合いが始まった。
なぜ現地人を放ってまで私に執着するかというと、
外国人は現地人の10倍、時にはそれ以上の収入が見込めるから。

 

ボーダーまでは約1kmあるらしく、
またイミグレの場所に連れて行ってもらうためにも、
リキシャには乗りたいところ。

すこぶる押しの強いリーダー格の男が、
強引に私をオートリキシャに乗せようとする。

値段を聞くとインド側まで500円という。
さすがインド人、かなりボッたくっている。

「高い!!」と言って、
他の客引きに値段を聞いたところ400円という回答。

 

その答えが、リーダーの逆鱗に触れたらしく、
客引き同士の大声での喧嘩が始まった。
まったく血の気の多い奴らだ。

チャンスと思った私はその間にその場を離れ、
流しのサイクルリキシャを捕まえ、値段交渉。

インド側のバス乗り場まで100円ということなので、
浮気がバレる前にそそくさと乗り込み、国境へ向かった。

これぞまさに”闘わずして勝つ”。

 

「本当にこの先に国境があるのか」と思うくらい何もない、
霧に包まれた静かな所を進んで行く。

ここでは馬車も現役。
馬の歩く蹄の音が辺りに響く。

まるでドラクエの世界にいるような錯覚さえ起こす。
モンスターは、もちろんインド人客引きたちだ。(笑)

 

10分ほど経っただろうか、ネパールのイミグレーションに到着。
掘立小屋で半屋外といった感じだったので、
確認のためもう一度、リキシャのおっさんに「イミグレに行きたい」と言う。

「ここで間違いない」と言うので、行ってみると間違いなかった。

 

パスポートを預け、出国審査を行う。
するとパスポートを返される前に「100ルピー払え」と言ってきた。

出た出た、賄賂要求。
大した額ではないので、素直に払っても良かったが、
実験的に抵抗してみた。

私「何の料金かわからないんだけど」

係員「出国に必要なお金だ」

私「いやいや、その必要はないはずだ」

係員「つべこべ言わず払え!」

私「よし、電話で大使館に尋ねてみるぞ!」

これには、奴らも怖気づくはずだ。

係員「いいぞ、ほら、電話してみろ!」

と言われ、電話を差し出される。

”えっ”、私の描いたシナリオと違う展開に焦る。

 

しかし私も引かない。

私「大使館の番号が分からないから、教えてくれ!」

いや~な空気に包まれる。

係員「・・・・・・・・・・・・・・もういい!行け!!」

パスポートを投げて返された。

闘いに勝利したものの、しかしこれはかなり疲れる。
100円程度の賄賂なら、素直に渡した方が無難だ。

 

 

再びサイクルリキシャに乗り国境を渡り、インド側イミグレ到着。
これまた半屋外的な貧相な作り。

イミグレに行くと、一人の日本人らしき女性が入国審査を受けていた。
この町で初めて見た外国人だ。

 

彼女の審査が終わり、私の番になったためパスポートを係員に渡す。

係員「50ルピー払え」※インドルピー

また来た、当たり前のように賄賂。

 

先ほどのネパール人と違い、インド人は引かない性質であることを
知っていたため、ここは払うことにした。

しかし、ちょっと実験を試みた。

私「ネパールから来たばかりで、インドルピーがないんだ」

係員「そうか。それならドルでもいいぞ」

私「あいにく、ドルキャッシュはないよ。近くにATMあるならお金引き出すけど」

こんなドラクエのような町に、ATMがないことは分かっていた。

馬鹿のマネをしながら、この先使い道のない処分に困っていた
ネパールルピー全財産を机の上に並べた。

全財産と言っても25ルピーほど。
彼らの要求額を大きく下回る金額。

 

しかし、以外にも彼らはオッケーし、パスポートを返された。
その時、机の上に中国の硬貨が置かれているのを発見。

先ほどの日本人らしき女性が渡したと思われる賄賂だ。
ということは、彼女は日本人ではなくチャイニーズだったのか。
いや、中国経由で来た日本人か韓国人かもしれない。

 

なんだかんだインドの入国審査を終え、サイクルリキシャへ戻ると、
私の前に入国審査を終えたその女性がいた。

どうやら、私の存在に気づき待っていたらしい。
この訳の分からない国境の町、外人を見つけたら共に行動する。
旅でよくある自然な流れだ。

 

日本人っぽく見えたが、一応英語でどの国の人間か尋ねると、
「chinese」と彼女は答えた。

チャイニーズ女性のインド一人旅はかなり珍しい。
この町での女性一人は、かなり心細かったことだろう。

結局頼られる形で、その中国人女性と一緒に行動することとなった。
正直、このドラクエみたいなカオスな町、自分だけで手一杯なのだが。。。

 

続きの記事:詐欺師横行、嘘つきインド人たちの手荒な再歓迎に疲れる

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プロフィール

プロフィール



戸茂 潤(とも じゅん)

プロフィール