丸腰の非正規労働者が独立し国際交流を楽しむ。一匹狼で人生を欲望的に生きる一風変わった豊かな生活。

香港下町のマッサージ達人が持つ黄金の指

medium_5086127458

海外マッサージ体験視察シリーズ香港編。

今回は今まで訪れた海外セラピーの中でも、
かなり濃い部類になる。

通常はリラクゼーションサロンを訪れているが、
ここ香港ではローカル治療院に足を運ぶこととなった。

というのは、香港のマッサージサロンを目当てに
ネットでリサーチしたが、どこもイマイチな感じであった。

そんな中、目に入ったのが「周森骨医」という治療院。
地元香港人から多大の支持を受けていたのだ。

広東語ができないため恐怖を感じたが、
好奇心が勝ったため勇気を持って行くことにした。

 

MTRのEast Railに乗り、深センに程近い大埔墟駅
(タイポーマーケット)で降り、徒歩で治療院へ向かった。

大埔は香港の下町であるためか、
外国人の姿は全く見ることがなかった。

こういう環境には、つい心が躍ってしまう。
ほんまもんの香港である。

 

駅から歩くことおよそ10分、
治療院があるらしき場所に到着したが、
ごちゃごちゃしててよく分からない。

辺りの店を俯瞰しようと一度足を止めたところ、
なんと目の前に”周森骨医”があった。

治療院入口はかなりオープンであり、
待合室にはたくさんの椅子が配置されていた。

そしてその椅子に患者さんたちが座り、
ホットパックを患部に当て、会話に花を咲かせていた。

 

臆病な私は作戦として一度外から様子を伺い、
大丈夫そうなら中へ入ろうと企てていた。

しかし陽気な患者さんたちから声を掛けられ、
引き寄せられるようにして中へ入ってしまっていた。

もし声を掛けられなかったら、
中へ入らなかったかもしれない。

それほど濃く、インパクトが強かったのだ。

 

受付で「腰痛が酷いので治療を受けたい」
と伝えたところ、すぐに奥の問診室へ案内された。

問診を担当したのが英語ができる若い先生だったので、
なんとか無事に簡単な問診を終えた。

そしてホッとする間もなく、狭い通路を進み、
さらに奥にある治療室へ案内された。

 

治療室は香港らしく、かなり狭い。
そこで10人ぐらいの患者さんたちが、
代わる代わる治療を受けていた。

そのため人口密度がかなり高い。
そのうえ、患者さんはみんな上半身裸。

しかも広東語が縦横無尽に飛び交っていたため、
かなりヤバいところに来てしまったと思った。

しかし今更逃げられない。
アオレナリンが全身にみなぎる環境であった。

 

問診を行った先生が、
漢方が敷詰まったホットパックを渡してくた。

自分の順番が来るまで、
ホットパックを患部に当てておけという指示。

そして先生は自分の持ち場へ去って行った。

唯一英語ができる人物が去った今、
ここからが勝負である。

 

私も皆のマネをして上半身裸になり、
腰にホットパックを当てる。

裸の付き合いというのも悪くないと思いながら、
不明瞭な治療システムを観察する。

どうやら先生が一人おり、
順番にベッドで治療を行うようだ。

「もしや永遠にほったらかしにされるのでは」
と思ったりもしたが、10分ほどして私の順番が来た。

 

英語で腰が痛いことを伝えたところ、
英語は理解できないようだった。

しかしジェスチャーを交えて伝えた結果、
思いが伝わったのか理解してくれた。

ベッドの周囲には香港人おっちゃんたちが、
興味津々に私のやりとりを見ていた。

完全アウェー感の雰囲気に支配されていた。

 

前屈や後屈を行い、痛む場所の確認をされた。
その際「トン(=痛い)」という広東語を教えて貰った。

私が「トン!、トン!」言っていると、
周りの患者さんたちは笑い、盛り上がっていた。

そしてベッドに腹ばいになり、腰への治療が始まった。

するとすぐに腰の硬結をピンポイントで見つけ出し、
痛気持ちいい絶妙な力加減で徹底的にほぐしてくれた。

”ゴールドフィンガー”とは、このことかと思った。

しかもこのドクター、周りの患者さんたちと
色々と議論しながら私に指治療を施していた。

それは達人の域であった。

そして私が知りうる広東語を発したり、
たまに「トーン!!」と喘ぐと、治療室内で笑いが起こっていた。

治療半ば、完全に空気に溶け込んでしまっていた。

 

20分ほど経ち、ドクターから広東語で何か言われた。
しかし私が理解できないで困っていると、
英語のできる若い患者さんが通訳してくれた。

「一度ホットパック治療に戻り、その後また腰の施術を行おう」
ということであった。

しかしこの時私は、
「マレーシアに行くフライトが4時間後だから
時間があまり無いんだ。だから今回はこれで終わりでいいよ」
と伝えた。

すると親切なことに、他の患者が待っているにも関わらず、
特別に治療を継続してくた。

「なんと温かい人間味のある人たちなんだろう」
と感動してしまった。

 

最後に本一冊ほどの漢方の塊を腰に貼り付け治療終了。
「これを24時間は貼り付けておけ」ということだった。

そしてドクターと通訳を含む患者みんなに礼を言い、
治療院を後にした。

この治療院では治療自体の素晴らしさも堪能できたが、
何と言っても現地人たちとの交流が愉しかった。

 

治療代は3000円ほど。
そして腰の痛みはすっかり取れてしまっていたため、
その後の旅が楽なものになった。

特に寝るとき横になると腰の痛みが酷かったのだが、
2週間ほどはそれが消えていた。

「繁盛しているだけのことはある」と納得してしまった。
本物の治療院である。

周森骨医の場所はコチラ

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プロフィール

プロフィール



戸茂 潤(とも じゅん)

プロフィール