【広州グルメ旅】広東人おすすめB級広東料理を堪能
中国の華南地区へはこれまで、深圳だけには訪れたことがある。
しかし深圳は中国政府によって、
意図的に作られた人工都市であるため、
そこに歴史を感じるような匂いは感じなかった。
そういう意味で言うと、今回、広州を訪れるに当たって、
初めての華南地区訪問といっても過言ではないだろう。
広東省の省都ならびに、中国華南地区の中心都市でもある広州市。
広東人と言えば、
世界でも指折りのグルメ民族として数えられている。
広東人は世界のチャイナタウンに散らばっているのは、
有名な話。
世界各国のチャイナタウンでは、広東語が飛び交っており、
またそこでは、広東料理のレストランが軒を連ねている。
そう世界の人たちにとっての中華料理とは、
広東料理を意味することが多い。
(※あとは、福建料理も割と多い)
そんな広東省の中心都市である広州で、
現地に住むグルメ広東人女性のガイドのもと、
本場の広東料理をたらふく堪能してきた。
広東料理とはどんなものなのか、
実際に食べたものを今回、紹介していくことにする。
1つ注意しておきたいのが、決して
「広州にあるレストランや食堂=広東料理」
ではないということ。
単純にも僕自身がこのように定義していただけに、
奇しくもガイド役のグルメ広東人(友人)に
「それは間違った考え方!」
と、かわいらしくお灸を据えられていたのだった。(笑)
実際のところ、広州にはたくさんの外省料理店が軒を連ねている。
外省料理とは、広東省以外の地域の料理という意味。
グルメである広東人は、広東料理にこそ誇りを持っているため、
外省料理には目もくれないのが一般的。
そしてさらに広州には、
外省人が経営する”偽”の広東料理店も存在する。
そんな偽の広東料理店も、ガイド役のグルメ広東人は、
見破ってくれるため、今回は本物の広東料理を堪能できた。
現地広東人女性おすすめのホンモノ広東料理
それでは実際に食べた、
定番の広東料理を紹介することにしよう。
艇仔粥(ting zai zhou)
艇仔粥は、中国版お粥といったところだろう。
広東人はよく、朝食や昼食にこのお粥を食べる。
あっさりとした味付けの日本のお粥と違い、
艇仔粥の味付けは割と濃く、少々薬膳ぽい。
好き嫌いが若干分かれると思うが、
私は好きである。
値段は、6人民元という安さ。
陈添记鱼皮
ちょっと写真がボケて分かりにくいかもしれないが、
これは魚の皮と薬味の和え物である。
陈添记鱼皮は、かなりクセがあり初めは若干抵抗があったが、
一度食べると、次々に箸が伸びてしまう不思議なテイスト。
ほぼ私1人で、たいらげてしまった。(笑)
また、クチャクチャとした食感なので、
お酒のつまみには、かなりいけると想像できた。
このことをグルメ広東人に尋ねたところ、
やはり酒の肴としても、よく広東人は食べるらしい。
素材が魚なので、値段は23人民元と割と高めの設定。
肠粉(chang fen)
肠粉(写真左側)は、かなり有名な広東料理だろう。
香港の飲茶メニューでも、よくお目にかかる。
肠粉は、広東人の朝ご飯らしく、
また、卵、野菜、肉など、いろんな種類の肠粉があるとのこと。
写真にある私が食べたものは、野菜入りの肠粉。
特別クセがないため、これは「うまい」の一言。
値段は、14人民元と妥当なところ。
今回訪れた長寿路にあるこの腸粉店は、人気店らしく、
大雨にもかかわらず、多くのグルメ客で賑わっていた。
牛杂(niu za)
牛杂は、牛の内臓をタレで煮詰めたものである。
胃袋や小腸や食道など、牛のあらゆる内臓が入っており、
「これぞ広東料理!!」といった仕上がり。
クセのある匂いはないものの、いろんな食感があるため、
ダメな人はダメだろう。
なんにせよ、見た目が少々グロい。(苦笑)
しかし、味付けは素晴らしく、
これもまた酒の肴としてはポテンシャルを発揮しそうである。
私は珍味好きなためか、おいしくいただいた。
値段は、12人民元。
原只椰子炖乌鸡
広東地方の家庭では、手作りの薬膳スープがよく飲まれる。
ガイド役のグルメ広東人女性も、
「料理を作るのは苦手だけど、スープ作りは得意よ」
と、自信ありげに語っていた。
女性に家庭的なところを想像させられると
思わず「ドキッ」としてしまうのは、
男の性(サガ)なのだろうか。(笑)
今回訪れたスープ専門店には、
様々な種類のスープメニューがあった。
僕たちがオーダーしたスープは、原只椰子炖乌鸡といって、
椰子の実の中に、鳥と薬味を煮込んだスープが入ったもの。
スープは、クセなくサッパリとしているため飲みやすく、
また飲んだ後、体が潤っている感覚があった。
値段は、18人民元。
広東人は、健康や美容のために、
このようなスープを多い人では毎日飲むらしい。
また今回訪れたのは、かなりの名店らしく、
常に大勢の人で賑わっていた。
煲仔饭(bao zai fan)
煲仔饭は、程よく炒めた野菜と肉の燻製を、
ご飯の上にトッピングした丼ぶり系の広東料理。
肉の燻製とは、サラミソーセージみたいなもの。
今回食べた写真の煲仔饭は、豚肉のサラミであるが、
その他にも、牛肉や魚肉のサラミが選べるとのこと。
味の方は、日本人の口に合う仕上がりだが、
油っこいので、少々どっかりと感じてしまう。
値段は、16人民元。
荷叶叉烧饭(he ye cha shao fan)
蓮の葉の上にご飯を敷き、
その上に豚肉のチャーシューと野菜を盛り、
スチームで蒸した料理。
味は濃いめであり、けっこう油がきつく、
また、量は多めである。
今回は朝食としてオーダーしたが、
途中で「ウッ」となり、完食できなかった。(苦笑)
値段は13人民元と、安い割に食べ応えは十分にあり。
写真は、今回訪れた典型的な広東料理のローカル食堂。
メニュー表からは、
全般的に価格が安いことが分かってもらえるだろう。
云吞(yun tun)
広東省潮州地方の名物である、いわゆる水餃子。
これは、かなりあっさりとしていて、普通に美味しい。
なので、特に何も語ることはないだろう。
価格は、小サイズで12人民元、大サイズで20人民元。
小サイズで、十分お腹を満たすことができる。
おまけ:広東地方のその他の食べ物
広東地方には、変わったおやつがあったので紹介しよう。
砵仔糕
砵仔糕と呼ばれるこのおやつは、ゼリーのようなもの。
ゼリーの中に、小豆だったりフルーツが入っていたりと、
種類は様々であり、1つ2.5元。
”ゼリー”と表現したが、一般的なゼリーよりも固く弾力性がある。
そのため、クチャクチャと食べるような食感。
常温のため味はイマイチであったが、
冷えていたら結構美味しいかもしれない。
榄(lan)
カンランと呼ばれる植物の果実であり、
広東地方ではよく売られている。
東洋のオリーブと呼ばれているとか。
味は多少甘酸っぱい感じで淡泊であるが、
一度食べると止まらなくなる中毒性の高いおやつ。(笑)
1パック5元で売られているので、
バスや鉄道での移動時のお供におすすめである。
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