丸腰の非正規労働者が独立し国際交流を楽しむ。一匹狼で人生を欲望的に生きる一風変わった豊かな生活。

金持ちスリランカ人による拉致観光@キャンディ

キャンディの中心街を散策していた途中、
ランチ休憩のためKFCに入った。

後進国ではファストフード店の存在が珍しいため、
好奇心でついつい足を運んでしまう。

日本でファストフード店には、
ほとんど行かないのだが。

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注文カウンター前の列で順番待ちしていると、
僕のすぐ後ろに並んでいたスリランカ人男性から
声を掛けられたのでちょっとビックリした。

しかも、割と流暢な日本語で。

スリランカ人:
「あなた、日本人ですか?」

僕:
「う〜ん、そうだけど。
でもなんで、僕が日本人だと分かったの?
韓国人に見えなかった?(笑)」

スリランカ人:
「だって日本人はよく、
そのサンダルを履いているから」

このとき僕が履いていたサンダルは、
あの”クロッカス”であった。

確かに当時、
アジアを旅する日本人バックパッカーは、
よくクロッカスを履いていた。

僕:
「しかし日本語が上手だね。どこで勉強したの?」

スリランカ人:
「以前、千葉に住んでいましたから」

きたきた、詐欺師がよく使う口実だ。

海外において、
日本語で声を掛けられることは珍しくない。

しかし、こんなキャンディという
スリランカ中部のマイナーな都市でとなると、
話はちょっと別ではあるが。

だが、なんか胡散臭さ漂っていたため、
距離を置きつつ、かなりドライな感じで、
彼の話し相手をしていた。

 

スリランカ人:
「あなたは何を注文しますか?」

僕:
「う〜ん、Bセットを食べようと思う」

スリランカ人:
「いいですね。私も同じの食べます」

僕:
「いやいや、おごらないよ」

スリランカ人:
「失礼ですね。自分の分は自分で払いますよ」

その後、なぜか流れで、
この謎のスリランカ人と同じテーブルで
食事することになった。

 

僕:
「あなたはなぜ、日本人を捕まえるの?」

スリランカ人:
「日本語を使わないと忘れてしまうから。
そして私は日本人の性格が好きなんです。」

そんな詐欺師がよく言いがちな答えでは、
全く怪しさが拭えない。

 

僕:
「あなたは、いつもこんなことをしているの?」

スリランカ人:
「隣の銀行に用事があったので来たところ、
偶然あなたを見つけた」

僕がその意味不明な答えに笑っていると、
彼はムッとなった。

そして彼は、
銀行の取引明細書をバッグから取り出し、
そこに刻印された日付と時間を見せてきた。

たしかに、つい30分前の時間が刻印されていた。

しかしなんか、
まるで刑事の取り調べのようである。(笑)

 

そして彼は、実際に日本で働いていた場所や
会社のことを具体的に話すことで、
僕の信用を得しようとしていた。

目をギョロつかせながら。

なぜそこまで必死になるか意味不明であったが、
悪い人間ではなさそうだったので、
ようやくまともに話をすることにした。

 

 

ラフェルという名前のそのスリランカ人は、
キャンディ郊外のマータレーに
山レベルの広大な土地を持っており、
そこから収入を得て生活しているとのことだった。

いわゆる、地主である。

このときは、その賃収入の入金確認のため、
銀行を訪れたらしい。

 

そして話は、
「良かったら自宅に遊びに来ないか」
という方向になった。

バイクで10分くらいということなので、
行ってみることにした。

10分くらいならば、怪しければ、
途中で引き上げることも可能と思ったために。

 

 

ラフェルのバイクの後ろに跨り、
辿り着いたのは、丘の上に建つ結構な豪邸。

広い芝生の庭があり、
新車のハイエース(日本車)が置かれていた。

そのハイエース、直接日本で買って、
国際船で輸入したらしいが、
取り付けてあった30万円のカーナビが
スリランカの港で盗難されたとのこと。

確かにごっそりカーナビがもぎ取られており、
配線が露わになっていた。

「日本では考えられないでしょ?
これがスリランカのダメなところです!」

ラフェルはスリランカのそのような状況に、
憤りを感じていた。

 

それはさておき、さっそく家の中に入ると、
自慢のバルコニーに案内された。

眺めが秀逸であり、
ハンモックまでぶら下がっている。

フルーツも用意されているという、
かなり贅沢な環境に
僕は少々興奮気味になっていた。

 

一階のテラスで
ラフェルの弟がPCで仕事していたため、
挨拶をしに行った。

弟はネットを使って、
中古車の輸入業販売を営んでいるとのことであり、
実際の仕事風景を見せて貰った。

後進国での中古車ビジネスは、
かなり儲かるとのことであった。

兄弟が地主と国際ビジネス経営者なので、
このような豪邸を所有できるということだ。

すっかりこの頃には、
このスリランカ人を信用していた。

 

ラフェルは独身であったが、弟には妻子がいた。

するとしばらくして、弟の妻子が帰宅してきた。

ラフェル一家は、ムスリム。

弟の奥さんはイスラムの衣装を纏っていたためか、
エキゾチックであり、少々緊張してしまった。

英語で妻子に挨拶をしたところ、
二人のチビッ子は、
外国人の僕に少々戸惑っていた。(笑)

 

スリランカの言語はシンハラ語であるが、
子供たちには英語のアニメを見せていた。

ラフェルの親戚は、
世界中に散らばっているとのことであり、
それはスリランカの上流階級であることを
意味していた。

子どもに英語のアニメを見せるのは、
将来を見据えてとのこと。

どうやら、”一子相伝”ということらしい。

 

 

その後、マータレー近くにある
ラフェルの土地に連れて行って貰った。

それは土地というより山であった。

そこにはインドから移住してきた
タミル人の集落があった。

かなり貧しい小集落であるが、
そこで暮らす人々には活気があった。

 

僕らが車で意気揚々と乗りつけると、
そこで暮らす者は皆、
ラフェルに敬意を表していた。

そしてこの時は、
見慣れない東洋人を連れて来ていたので、
タミル人たちは僕に興味津々の様子。

そこで僕が彼らにカメラを向けると、
皆「キャーキャー」と騒ぐ始末。

純粋さがハンパない。

今まで味わったことのない、
原始的な世界観であった。

↓カメラを向けると、皆おりこうさん↓

DSCN0073

撮った写真をすぐに街で現像した。

そして後日彼らにプレゼントするよう、
ラフェルに頼んだ。

※村人らは物凄く喜んでいたそうだ。

↓お父さんは緊張気味↓

DSCN0075

 

村を後にした我らは、マータレーにある、
夜のスパイスガーデンを訪れた。

スタッフが懐中電灯片手に、
足早に代表的なスパイスを紹介した。

加工される前の
自然な状態を観察できるので興味深い。

しかしやはり日中に来て、
明るい中ゆっくり観賞したかった。

植物観賞が終わった後は、
スパイスを使った商品の実演があった。

20分くらい英語で説明されるが、
半分ぐらいしか理解できなかった。

中でも興味深かったのが、脱毛クリームであった。

脚に塗ってみたところ、
その部分だけキレイに禿げてしまったために。

変な化学薬品なしでこの効果は、素晴らしい。

実演後は売り場に行き、
ハーブなどを購入し、帰路についた。

 

 

マータレーとキャンディを結ぶルートの途中に、
ムスリム人移住区があった。

そこには一人日本人女性が嫁いで来ていると聞いた。

豊かな日本を捨て、
辺境の地に人生を捧げるということを想像したとき、
複雑な心境になった。

世界には色々な日本人がいるものだ。

特に日本人女性の決断力は、男を凌駕している。

 

ラフェルとはすっかり仲良くなり、翌日、
紅茶の産地であるヌアラエリヤへ
一緒に行くことになった。

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戸茂 潤(とも じゅん)

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